自分の価値観

美大に進み、デザイナーとしてもう何十年。。ブルーピリオドを読んで友達に勧めたりしてたら友達の方が好きになって、新刊でたよー!とお知らせしてくれるまでになってしまった。

 

 

多分実際にブルーピリオドのような過程を経て美大へ進み、仕事をし、という人と、一般の大学に行って仕事して、という人とは受け取り方も違うかもしれない。まあ友人からすると、新鮮なんでしょうねえ。。こんな世界あるんだ?って。

 

デザイナーの道は体力勝負。徹夜もこなし、スケジュールに追われ、なおかつ集中力は持続。

でもね、そういう力って予備校時代に作られていたんだなと漫画を読んで改めて感じました。

美術系って運動をそんなにする子はいなく、インドアの人がメインだけど、仕事はめちゃハード。だからやっぱり私がもう一度高校からスタートできるなら、そして美大へ進むなら、スポーツはしとけと言います。

慢性肩こり、頭痛、むくみ、、それらと戦わないといけなくなる!

 

世の中の競争意識からかなり縁遠いところにいて、、デザイン専門学校を出た同僚はめらめら私をライバル意識してたけど、美大の子たちは、すべて敵は自分。自分が納得できるかどうか?が大事。だから、納得できるまで作業をする。で、徹夜になってもやってしまう。同僚とかの存在は全く気にならない。

そこに勝ち負けはない。出世したら成功という価値観がすでに無い。

漫画でもそうなのですけど、まず自分が何を好きでどこに惹かれて、という自己分析。

すごく客観的に自分を分析しないといけない。自分を知るって意外に一般の人はしていないと思う。漫画でも描かれていますがかなり苦しい作業です。自分とは??を追求した先に作品が出来上がる。追い詰めないと先が見えない。

大半の人たちは、常に人と自分を比べてどうだ?っていう形になってしまっていると思う。比較するのは楽な道。 

ニュースで誹謗中傷の記事が出ていると、なんでこんな世の中なのか、、と悲しい気持ちになる。この人たちは、なんて世界が狭い中で生きているんだろうか?と。

まずは己を知る。自分が好きなこと、好きな色、好きな時間、好きな気持ち、好きな人、好きな空間、 好きな食べ物、、そして、なぜこれを好きなのか?をさらに深く考えてみると、自分自身、自分の価値観が見えてくる。人へも好き嫌いははっきりしてくる。

 

ブルーピリオドはほぼ美大受験のために東京の予備校へ行ったことがある人なら経験している内容だと思う。

で、自分追求をした結果、漫画のように美大受験をやめた子もやっぱりいる。美大に受からなかった子も多い。でも、朝から晩までデッサンして毎週都心に出て洋書屋さんで本を見まくって街をあるいて刺激を受けて、とにかく目に入るもの全てを頭の中に入れていた時期があったから今の私がいて、そんな私の周りにいる友人や知人がいる。

過程ってとても大事。だから苦しいけど、あの修行というか、がむしゃらにやる事って省いてはいけないと思う。部活でもなんでも、がむしゃらにやった先に何かが見える。何かを感じる。それがとても大切な事なんだと思う。

それはきっと全部の人に言えるのだと思うんだけどね。