パッドマン 5億人の女性を救った男 ☆☆☆☆

ちょっと中だるみ感もあったけど、いい映画でした。インドと日本の違いをまざまざと突きつけられ、やっぱり教育って大事なんだなと感じた映画。
本作は、主人公のラクシュミが、妻やインドの女性のために、清潔で安価な使い捨てナプキンを生み出そうと、インド社会のタブーに触れたり、自らの体と動物の血を使った実験をしたりと悪戦苦闘しながらも、ついには安価なナプキンが生産できる機械を開発するまでの道のりを追っていくというストーリー。

都会の上層の人たちは当たり前に知識もあり、お金もあって、、だけど一歩郊外に行ったり、もしくは学校に満足に行ってなかったまま大人になった人たちが多く住むエリアになると生理用品さえ無く、買えない、生理の時に不潔な布で対応し、家にも入れない。
こんな事が日本であったとするなら、戦時中だと思う。
この映画は実話を元にしているが、まだ20年前とかの話で、今もまだ全普及には至ってない現実。でも、この映画さえも上層の人たちしかインドでは見られていないという現実で、、結局まだまだ普及には程遠いんだということが悲しいし、同じ女性として大変だよねえって思う。
男性も生理が汚い、穢れているもの、、という意識で知ろうともしないし、結局教育って大事なのだと思う。

そりゃ日本に来たら、生理用品やオムツを爆買いする外人の気持ちはよく分かる。
普通に欧米でも海外で売られている生理用品はガサガサで質が悪い。でも、それさえも使えない国がまだまだあるという事を知るのは大事なことだと思う。

最後、元の奥さんのところに戻るのも、ええええ??って感じ。
そりゃ、奥さんのために開発に命をかけたんだけど、普及の手助けをしてくれたのは別の彼女で、その彼女がいい人だったので、あっさり戻るんだ??って驚き。離婚というものがそもそもあまり良いとされていないインドではよっぽどの事がないと離婚はない。

文化の違い、民度の違い、当たり前だと思っていた事が当たり前じゃない。
色々考えさせられる映画。