グラン・トリノ GRAN TORINO ☆☆☆☆★


傑作かもしれない。こういう映画好き。笑わせてクスっとさせて。最後大泣き。それも俳優の力が大きい。有名俳優一人、クリント・イーストウッドのみ。あとは無名。でも全く気にならない。戦争時代から時間が止まっている偏屈なオヤジ。人種差別用語バリバリだがそれが尚更真実味を帯びる。イーストウッドの映画は戦争というよりも戦争を体験して失ったもの、心の傷を描いている所がどの映画にも入っていると思うのだけど、自身で演じる事でさらにパワーアップという感じ。なんせヨボヨボのおじいちゃんで凄みも苦悩も見事に「これそのまんま?」と思うくらい伝わってきてしまう。恐ろしい俳優であり、監督だと思う。

最後、こうなるのかも?と思いつつも 演技力のうまさで、、、ぼろ泣き。戦争で子供を殺して自分は生きている。暴力で返せばまた暴力で復讐される。
暴力なしでいかに守るか。最後の彼の行動は自分自身の心の解放でもあり、友となったタオへの教えなのだと思う。
男の優しさと苦悩と、、これも若いやつが演じても全く迫力がないんだろう。イーストウッドならでは!
今はいい映画が多いので 明日はスラムドッグ$ミリオネアを見て、やはりコーエン兄弟の「バーン・アフター・リーディング」は観に行きたい。