働く女性ってこうゆう事なのかなと感じた人

 向田さんのエッセーではなく、妹さんが思い出を語りながら、邦子さんのエッセーを取り上げたりしているが、それ以上に向田さんそのものを感じられる一冊。

なぜ魅力的だったのかと思えば、、小さい頃といっても小学6年とか中学生の頃、、、自分が大人になったらどんな仕事をして働くのか?とか、東京で働くってこうゆう事なのか?とか田舎にいると全く想像できなかった世界がなんとなく「東京ってすごいんだな」と感じつつ・・・物書きのお仕事をするって大変だなとか、、田舎では存在しない職業に憧れも感じたのかも。昔はまだ情報が田舎には入ってこない時代。戦争のことも含め、邦子さんは全国あちこちに移転してその場所での風景も描いていて自分が住んでいる場所以外の場所ってこんな感じなのか!と感じたり。。。

なんにせよ、自分の稼いだお金でマンションを青山に買い、そして美味しいものに目がなく、着るものも作っちゃう。でもいつも締め切りに追われている向田さん。いつもまっしぐらに進んでいるような、、

そんな忙しい中でも食べること、作ること、もてなすこと、自分の時間を作る事、旅行へいく事を大切にしている所も素敵。。お父さんとのエピソードも微笑ましく、このお父さんがあっての邦子さんなんだろうな。

自分の感性を持つ事、それに対して自信を持つ事、そして中途半端なものは手放す事。

色々なことを向田さんから教わって大人になった感がある。

<とんぼの本>向田邦子 暮しの愉しみ

<とんぼの本>向田邦子 暮しの愉しみ