やっぱり偏っていると隙が出来ちゃうのかも・・・

鑑定士と顔のない依頼人 ☆☆☆☆★
映画としてはとっても良かった。ヨーロッパ映画なのでハッピーエンドじゃないのは分かっていたけども、、ニュー・シネマ・パラダイスの監督の新作。かなり気持ちが暗くなるだろうと想定し見に行ったので、まあ、アルバートの人生より100倍気持ちよく帰ってきました。

超リッチな鑑定士。毎日高級料理を食べ、豪華な生活(アルマーニが監修しているだろう。。すごいオシャレな部屋)、しかし、、恋をした事もなく、女性に対して恐怖も持っている(これは修道院育ちも関係しているのかも)、聖域であり恐怖であり、、女性にたいして過剰な妄想があるのかも。それが結局彼にとっての女性が「絵画」のみになってしまった人生。

ちょっと女性の肖像画に囲まれている姿は、、うーん。こういう人今は多いのかも??絵画ではなくてもアニメやタレントだったり、、部屋中にそれを貼っている人。。。
こういう人に一杯食わせてやろうという輩も必ずいるんですよね。一流の鑑定士に一流の絵と鑑定されなかった友人の画家が仕組んだ壮大な罠。
まーこの歳で初めて恋をし、仕事も手につかない、そして自分の部屋に初めて招待した女性が出来た事はこの老人には奇跡の出来事。。でも結果的にはすべての肖像画を持ち去られてしまう・・・・。途中からストーリーはなんとなく分かってくるのですが、それでも呆けてしまった主人公の姿は痛々しい。
これを見ると、男性に見て欲しい映画ですね。やっぱり生身の人間にしっかり向き合って恋をして人生を歩んでいたら、、、こんな事に最後ならなかったはず。こんな罠を仕掛けられる事も無かった。はーーーーーーーっという感じです。
60代とかの老人が若い女子と関係を持てる、、これは素晴らしい体験!でも、、、絶対何かがあると思わなきゃいかんけども、出来ない。。。
手袋をしている生活、怒りやすい、自分の事を出来る人間だと思っている人が最後は普通の男になってしまう。それは彼にとってハッピーな事かもしれないけど、歳を取りすぎてたかな、、と思う。ということで、、四十代、五十代までには経験してほしいですね、男性には・・・。
贋作の中にも真実がある。彼はこの恋に真実を求めて彷徨っている感じのラストでした。