Artist ☆☆☆☆


サイレント映画とはこういうものだったんだ、と思ったのと、これを見て昔の人は笑ったり泣いたりしていたのなら、現代の人よりも想像力があり表現豊かだったのでは無いだろうか?
とはいえ、、最初はサイレントの世界に入り込むのに時間を少し使い、後は普通に見ていた自分がいる。セリフも分からないけど多分こういう事を言ってんだろう!と想像。
これは観客個人個人が映画を一本作るようなものだと思う。ある意味実験映画のような気がする。
例えば本も読まない、恋愛の経験も無い、もしくは中学くらいの子と、40代の子とは明らかにセリフも微妙に違ってくるはずなんですよね。
もしくはそのまま見た通りのセリフを思い浮かべる子と、さらにストーリーを創造する子とも違ってくるだろう。
要点要点に字幕が入るのでそこさえ崩さなければ色々なストーリーが出来る事になる。
そういう意味ですごくおもしろいと思った。
長さもちょうどいい時間だったし、ストーリーが単純な分入り込む事も出来る。
いつの時代も新しいものに移り変わっていく時に乗り切れない人がいる。
過去の栄光にしがみつかずに新しい世界へ飛び込もうと素直に思えた時に人も進化するんだろうね。

久々にチケットを買って観ようと思った映画。最近シネコンだとカード払いが多くて味気ない半券ばっかだけど、やっぱりチケットがいいな。
見すぎていると、全く記憶に残らん映画も多し。いやー良かったって事は覚えているけどストーリー分からん。。とか。でもチケットを見ると映画館は思い出せる。あと帰り際に何を思って帰ったとか。誰かと一緒だったらその相手も。見終わって後悔したこともあれば、うるうる涙を浮かべながら帰ってた事も。
捨てられない15年分。