このテーマを作り続けないといけない今の世界

何十年もこのテーマにした映画は作られてきて無くならないということは、まだアメリカではこういう差別が残っているという事なんだと思ってしまう。

忘れてはいけないという部分と今ある差別社会へのメッセージでもあると思う。

 

黒人と白人のこの差別は、毎年のように描かれている。

去年は「ドリーム」。黒人の女性がNASAで活躍していく様子を描いたものだが、どんなに才能があってもトイレは違う社屋の黒人専用のを使うとか同じ場所でご飯は食べないなど、、不思議なんだけどスポーツや音楽であれだけ黒人の人たちが活躍しても、それはそれ、、となる社会がすごいと思う。

 

 『グリーンブック』(Green Book) ☆☆☆☆

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「グリーンブック」では、黒人の社会にも白人の社会にも入れない、入ろうとしなかったピアニストの黒人ドクとイタリア出身移民のトニーの南部への旅。

そう決まっているから、、とレストランでの食事を拒否されたり泊まる場所も違う。たとえケネディから恩恵をうけるようなすごいピアニストであっても黒人というだけで扱いが変わる。 だれが決めたんだろう?そんなの関係ないよって1人が言えば、多分世界は変わる。その積み重ねなんだろうと思う。

 

最後、誰もが黒人に対してひどい扱いをするわけではないという希望の一筋がみえ、無事に南部からNYへ帰った2人。

クリスマスの夜はイタリア人はファミリーで過ごすから大賑わいの家。

でもトニーは心が浮かない。1人で寂しいクリスマスを過ごしているドクのことを思い出してしまうんだろう。

親戚の人たちが「ニガーは、、」って言うのを「ニガーはやめろ」とトニーがいい、その変化に周りも戸惑うのだが最後ドアを開けたらドクがいて嬉しそうにハグしながらみんなに紹介した時、一瞬みんなが沈黙するんだけどその後一斉に「席を用意しろよ!」ってわたわたする様子にほっこり。これでドクもファミリーの仲間入り。

どちらにも勇気が必要だけどドアをたたく方が勇気がいる。

でも1人が受け入れると、周りもそーだよなーって受け入れられる。

奥さんが全部を分かっていて素敵な奥さんだった。これは実話を元にしているようで一生涯の友人になったと最後に出ていたけど、こういう話を映画でいくつもあって見ている人はいっぱいいるんだから差別とかなくなってほしいな。

 

ドライビングMissデイジー デラックス版 [DVD]

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 ドライビング Miss デイジー』(原題: Driving Miss Daisy)は、1989年製作のアメリカ映画。この映画大好きでした。多分アメリカの南部の色濃い差別を感じたのは、こういう映画からだったのかもしれません。

南部の方では、もっとひどいことが沢山あったと思うし、そういう映画も多く、グリーンブックも監督次第ではもっと重い映画になっててもおかしくなかったのですが、ドライビング・ミス・デイジーのようにほんわかする映画になっていて安心しました。